EC2にNginx + Gunicorn + SupervisorでDjangoアプリケーションをデプロイする

この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。

Nginx + Gunicorn + Supervisorの組み合わせでDjangoアプリケーションを立ち上げたので手順のメモ
今回はOSに何も入っていない状態から始めていきます

環境

OS: Amazon Linux AMI
Python: 3.6.1
Django: 1.11.4
Nginx: 1.10.3
Gunicorn: 19.7.1
Supervisor: 3.3.3

Nginxのインストール

nginxのインストール

$ sudo yum install nginx

Amazon LinuxにNgnixがない場合は、下記のおすすめコマンドで実行

$ sudo amazon-linux-extras install nginx1.12

nginx起動する

$ sudo nginx

nginx自動起動設定

$ sudo chkconfig --add nginx
$ sudo chkconfig nginx on

*注意:Nginxは80ポートを使うので下記のコマンドから80番をすでに使っているプロセスをKillした後、Nginxを起動する


$ sudo netstat -ltnp tcp 0 0 0.0.0.0:111 0.0.0.0:* LISTEN 3000/rpcbind tcp 0 0 0.0.0.0:80 0.0.0.0:* LISTEN 12056/httpd tcp 0 0 0.0.0.0:22 0.0.0.0:* LISTEN 3537/sshd tcp 0 0 127.0.0.1:25 0.0.0.0:* LISTEN 3493/master tcp 0 0 127.0.0.1:6379 0.0.0.0:* LISTEN 3399/redis-server 1 tcp6 0 0 :::111 :::* LISTEN 3000/rpcbind tcp6 0 0 :::80 :::* LISTEN 12056/nginx: master tcp6 0 0 :::22 :::* LISTEN 3537/sshd $ ps -ef | grep nginx root 12056 1 0 09:08 ? 00:00:00 httpd: master process httpd nginx 12057 12056 0 09:08 ? 00:00:00 httpd: worker process nginx 12058 12056 0 09:08 ? 00:00:00 httpd: worker process nginx 12059 12056 0 09:08 ? 00:00:00 httpd: worker process nginx 12060 12056 0 09:08 ? 00:00:00 httpd: worker process ec2-user 12165 11094 0 09:17 pts/1 00:00:00 grep --color=auto httpd $ kill -9 12056 $ kill -9 12057 $ kill -9 12058 $ kill -9 12059 $ kill -9 12060


自動起動設定確認
以下のようになっていればok

$ chkconfig | grep nginx
nginx           0:off   1:off   2:on    3:on    4:on    5:on    6:off

http://ipアドレスにアクセスしちゃんと起動しているか確認する
以下の通りになっていればOK
スクリーンショット 2017-08-03 13.40.56.png

Python環境の構築

今回はAnacondaで構築した
こちらからPython 3.6 versionをダウンロードする
ダウンロードしたパッケージをCyberduckなどのFTPツールで/home/ec2-userにアップロードする

アップロード完了したら下記コマンドでAnacondaインストールする

$ bash Anaconda3-4.4.0-Linux-x86_64.sh

インストール完了後、Anacondaのコマンドが使えるようにPATHを通す

$ export PATH="$PATH:/home/ec2-user/anaconda3/bin"

condaのコマンドを打って確認

$ conda info -e
# conda environments:
#
root                  *  /home/ec2-user/anaconda3

良さげです

なお、annacondaインストール時にbashrcに環境変数の設定を追加していると

Do you wish the installer to prepend the Anaconda3 install location
to PATH in your /root/.bashrc ? [yes|no]
[no] >>> yes

ルート環境のpythonも3.6になっている

$ python --version
Python 3.6.1 :: Anaconda 4.4.0 (64-bit)

Djangoプロジェクトの作成

今回は直接EC2上でプロジェクトを作成します
本来はローカルで開発したDjangoアプリケーションをgit cloneすべき
また、DBもデフォルトのSQliteを使用しますが、実際のサービスを公開するにはPostgresqlやMariaDBを使う

まずはDjangoのインストール
root環境で動かすかどうかは少し議論の分かれるところで、別に環境を作ってDjangoを動かした方がいいんじゃないか、と思ったりもしますが、とりあえず今回はroot環境でインストールしてしまいます

$ pip install django

問題なければプロジェクトを作成

$ django-admin startproject test_project

プロジェクトが作られていることを確認

$ ls -ltr
total 511032
-rw-rw-r--  1 ec2-user ec2-user 523283080 Aug  3 04:50 Anaconda3-4.4.0-Linux-x86_64.sh
drwxrwxr-x 20 ec2-user ec2-user      4096 Aug  3 04:53 anaconda3
drwxrwxr-x  3 ec2-user ec2-user      4096 Aug  3 05:05 test_project

/test_project/test_project/settings.pyのALLOW HOSTを下記の通り編集しておく

settings.py
# SECURITY WARNING: don't run with debug turned on in production!
DEBUG = True

ALLOWED_HOSTS = ["サーバのIPアドレス"]

下記のコマンドでDjangoを起動
デフォルトだと127.0.0.1:8000がbindアドレスとして使用されているため、オプションで0.0.0.0:8000を追加する必要があります
また、事前にAWSのセキュリティグループで8000番ポートを解放しておく必要があります

$ cd test_project
$ python manage.py runserver 0.0.0.0:8000

そして、http://IPアドレス:8000にアクセスすると以下の通りDjangoアプリケーションにアクセスできる
スクリーンショット 2017-08-03 15.23.25.png

Gunicornのインストール

GunicornはPython製のWSGIサーバ
WSGIサーバというのはWebサーバとWebアプリケーションをつなぐサーバのこと
なので、Nginx <-> Gunicorn <-> Djangoというような構成をイメージしていただければと

まずはGunicornのインストールをやっていく

$ pip install gunicorn

インストールされたらGunicornでDjangoを起動させる

$ gunicorn test_project.wsgi --bind=0.0.0.0:8000

先程と同様、http://IPアドレス:8000にアクセスするとDjangoアプリケーションに接続できる
なお、settings.pyを本番用とか開発用で分けている場合は以下のような感じで

$ gunicorn test_project.wsgi.wsgi --env DJANGO_SETTINGS_MODULE=test_project.settings_dev --bind=0.0.0.0:8000

Nginxの設定の変更

/etc/nginx.confを以下の通り編集する

/etc/nginx.conf
〜中略〜

http {
    〜中略〜

    upstream app_server {
        server 127.0.0.1:8000 fail_timeout=0;
    }

    server {
        #以下4行はコメントアウト
        #listen       80 default_server;
        #listen       [::]:80 default_server;
        #server_name  localhost;
        #root         /usr/share/nginx/html;

        # 以下3行を追加
        listen    80;
        server_name     IPアドレス or ドメイン;
        client_max_body_size    4G;

        # Load configuration files for the default server block.
        include /etc/nginx/default.d/*.conf;

        location / {
            # 以下4行を追加
            proxy_set_header X-Forwarded-For $proxy_add_x_forwarded_for;
            proxy_set_header Host $http_host;
            proxy_redirect off;
            proxy_pass   http://app_server;
        }

    〜以下略〜

編集したら下記コマンドでnginxを再起動する

$ sudo service nginx restart
Stopping nginx:                                            [  OK  ]
Starting nginx:                                            [  OK  ]

これでNginxでのリバースプロキシの設定は完了
今回はnginx.confを直接編集したけれど、設定ファイルをどこか別のところに書いてそれを読み込ませる、という方法でもOK

その後、DjangoをGunicornで立ち上げる

$ gunicorn test_project.wsgi --bind=0.0.0.0:8000

次はhttp://IPアドレスにアクセスするとDjangoの画面が表示されるはず

Supervisorでプロセスをデーモン化する

今の状態だとGunicornのコマンドを中止したり、サーバからログアウトするとアプリケーションが停止してしまう
これを解消するためにSupervisorでGunicornのプロセスをデーモン化する

早速、Supervisorをインストール、としたいところだけれど、SupervisorはPython2系でしか動作しない
そのためAnacondaでPython2系の仮想環境を構築し、その環境にSupervisorをインストールしていく

まずは下記コマンドでSupervisor用のPython2系の仮想環境を作る

$ conda create -n supervisor python=2.7

python2系の環境に切り替えてpipでsupervisorをインストール

$ source activate supervisor
$ pip install supervisor

問題なくインストールできたら、supervisorの設定ファイルを作成し、それを/etc配下に配置する

$ echo_supervisord_conf > supervisord.conf
$ sudo mv supervisord.conf /etc

次にsupervisorの設定を行うため、supervisord.confを下記の通り編集

supervisord.conf
〜中略〜
[supervisord]
logfile=/var/log/supervisord.log ; ログの場所を変更
;logfile=/tmp/supervisord.log ; main log file; default $CWD/supervisord.log #コメントアウト
logfile_maxbytes=50MB        ; max main logfile bytes b4 rotation; default 50MB
logfile_backups=10           ; # of main logfile backups; 0 means none, default 10
loglevel=info                ; log level; default info; others: debug,warn,trace
pidfile=/var/run/supervisord.pid ; 追記
;pidfile=/tmp/supervisord.pid ; supervisord pidfile; default supervisord.pid #コメントアウト

〜中略〜
# includeはコメントアウトされているのでコメント外す
[include]
files = supervisord.d/*.conf ; 起動するプロセスのconfファイルの配置場所
;files = relative/directory/*.ini

ログファイルは作っておき、パーミッションも設定しておく

$ sudo touch /var/log/supervisord.log
$ sudo chown ec2-user /var/log/supervisord.log
$ sudo chgrp ec2-user /var/log/supervisord.log
$ sudo chmod 774 /var/log/supervisord.log

あと、ログローテションも設定しておく

$ sudo sh -c "echo '/var/log/supervisord.log {
       missingok
       weekly
       notifempty
       nocompress
}' > /etc/logrotate.d/supervisor"

次にデーモン化するプロセスのコマンドを記載したファイルを作っていく
まずはそれらのファイルを配置するディレクトリを作成

$ sudo mkdir /etc/supervisord.d

/etc/supervisord.d配下にdjango_app.confを作成
ここに、Gunicornのプロセスをデーモン化するための設定を以下のように書く

django_app.conf
[program:django_app]
directory=/home/ec2-user/test_project
command=gunicorn test_project.wsgi --bind=0.0.0.0:8000
numprocs=1
autostart=true
autorestart=true
user=ec2-user
redirect_stderr=true

directoryに実行するディレクトリを指定、commandのところにプロセスを起動するためのコマンドを指定する

ここまでできたら下記のコマンドでsupervisorを立ち上げる

$ supervisord

次に、confファイルを読み込ませる
こちらは仮にconfを修正などする場合は必ず実行する

$ supervisorctl reread

なお、下記のコマンドでデーモンを再起動し、そのタイミングでもconfが読み込まれたりする

$ supervisorctl reload

下記のコマンドでGunicornのプロセスをデーモン化する

$ supervisorctl start django_app

仮にdjango_app: ERROR (already started)というメッセージが出た場合は、以下のコマンドでプロセスの再起動をしたり、停止をしてからstartしたりする

$ supervisorctl stop django_app # 停止
$ supervisorctl restart django_app # 再起動

さて、この状態でサーバからログアウトしてみる
そして、http://IPアドレスにアクセスすると、Djangoの画面が表示される
GunicornのプロセスがSupervisorによりデーモン化されていることになる

よかったですね


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